鈴木くん及び彼の母親鈴木カルメリータの伝説。
小中学生の頃、
鈴木くんという友達がいた。
彼はフィリピン人の母親を持つ
ハーフだった。
ふと、
彼や彼の家庭にまつわる
謎のエピソードや
彼の母親、鈴木カルメリータの
ヘンテコな日本語のことを思い出したので
筆を執ってみた。
ちなみに今日平成30年10月9日は
8年前占い師に占ってもらった
私の生まれた年と生まれた月の干支のパワーがマックスに達する
運命の日らしく
今日書いた記事がバズってなにかが起こるのではないかという
目論見があるのだが、それはまぁどうでもイイ。
(なら書かないでイイ)
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伝説①
中学の英語のテストの後のことである。
鈴木くんと先程のテストについて話していたら、
「あの『なまりふで』っていうのなんだったの?」
と彼が言った。
彼は日本語を英単語に直す問題の
「鉛筆」と書かれたところを
英語に直せないどころか
日本語として解読できていなかったのである。
伝説②
鈴木くんには小さい弟がいて、
しばしばその弟に僕らが遊ぶゲームキューブの電源を切られたりした。
問題はその弟、
『ウィリー先生の子ども』
という謎のプロフィールで、鈴木一家全員に
「ウィリーボーイ」
と呼ばれていたのである。
(※しかも見た目は完全に外人)
高校に入ってから鈴木くんは引っ越してしまい疎遠になり
今では連絡も取れない仲になってしまったので
ウィリーボーイの本名も、謎の人物ウィリー先生の正体も
今ではすべて闇の中である。
伝説③
鈴木くんの家には謎の居候
「こうすけくん」(違う名前だった気もする)
という僕らの3個下ぐらいの年の少年も住んでいた。
彼は純日本人風で少なくとも鈴木くんの母、
鈴木カルメリータの血を引いているとは思えない。
どこのお子さんをどういう事情で鈴木家で預かっていたのかも
今となっては闇の中である。
ちなみにこのこうすけくん、遠足に行った際
鈴木カルメリータ女史に作ってもらった弁当の中身を
なにやらこっそり捨てたらしく、
(鈴木家の料理は異国情緒が激しく、
夕飯時に謎のスパイスで激臭が漂うこともあり
こうすけくんには食べるに耐えなかったのかもしれない。)
それが発覚して
カルメリータ女史に木の棒でぶん殴られてた。
(我々が遊びに来ているにもかかわらずその傍らで)
伝説④
鈴木カルメリータ女史、やはり日本語はあまり達者でない。
我々が鈴木くんの家に遊びに行くと
「オ前、イラッシャイ!」(ラは巻き舌)
というありがたき歓迎の言葉をいただくことができた。
伝説⑤
僕と鈴木くんで
部活の帰りに自販機の前でだべっていたところ
鈴木カルメリータ女史が通りかかった。
自販機を前にした僕らに、
(この子達はジュースが飲みたいのかしら?
私がご馳走してあげてもいいわよ?)
という意味合いで彼女から掛けられた言葉(憶測だが)は
「オ前、金欲シイカ?!」
というエキセントリックなフレーズだった。
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いかがだっただろうか、
ちなみに鈴木カルメリータ女史はスタイル抜群で
かのナオミ・キャンベルみたいだと
我々の母親ネットワークの中では有名だった。
イメージ図(画像がデカイ笑)
そんな素敵な彼女の風貌から放たれる攻撃的な日本語、
そして彼女の血を引く鈴木くん本人の不思議な魅力で
あの頃の僕はメロメロだったのだと思う。
そんなワケで鈴木くんは結構美形だったので
高校でイケイケになってしまったらしく、
高校時代イケテナイイケテナイだった僕は
なんだか引け目を感じて
連絡をとらなくなってしまったのだ。
惜しい人材を手放してしまった。
と思う反面、
今も謎は謎のままなところが
このエピソード達の面白いところな気がして
本気で鈴木くんを捜索する気にはなれない僕がいる、
そんな秋の日なのであった。
fin...